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ホクホク開発の経緯

食わずギライの人の為のな〜るほど講座〜パソコン経営ってこういうことです

月刊電気店5月号

月刊電気店5月号

これは、1985年「ヤスダ電気の訪問活動」と題した作文が電波新聞社「電気店」編集部に採用され、取材形式の記事になったものです。
HOKUHOKUをこれから検討しようという方は是非ご一読下さい。HOKUHOKUやバロンがあなたの味方であることが、分かっていただけると思います。

導入前と導入後の変身ぶりをみてみよう

・顧客管理は素手じゃできない

電気店にとって顧客管理は非常に重要であることは古くから言われてきましたが、実際には顧客カードを所有しているお客は30%にすぎず、それも十分には活用されていません。しかしこれは電気店の経営者やスタッフが怠慢だからではないのです。

[check]例えば・・・
1日、15件の顧客を訪問し、その活動によって得られた情報をカードに書込む時の事を考えてみます。
手帳などを見ながら、「相田さんテレビ修理、来年は買換えるとのこと、ビデオも検討中」と記入しようと思います。まず20冊あるバインダーからあ行のバインダーをヨッコラショと持ってきて、両手を使って(片手じゃできない)ページをめくり、やっと目指す相田さんのカードが見つかりますが、しこしこと書込んだ後、またヨッコラショと元に戻し、次のバインダーを…という具合で、これはなかなか大変ですが、しかしここまでは、なんとか頑張ればやれるのです。

[check]問題はこの後です。・・・
書込んだデータをどのようにして検索、分類、集計、作表などするかが大問題です。例えば、先ほどの例のようにシコシコ書込んだ訪問活動の記録の中にあるテレビの見込を後日どのようにして検索するかです。これは、400〜2000枚のカードを両手を使って1枚1枚注意深く目をこらしながら追っていくしかありません。
そして両手で別の紙に書き移すのです。耐用年数による検索集計、顧客の誕生日、クレジット終了間近客、定期点検、特定商品保有者、等も同じことになります。 更に、アイウエオ順の顧客一覧表、地区別一覧表、担当別一覧表等は、もっと大変な作業になります。

[check]こうしてみると・・・
顧客管理というのは人間には不可能な仕事の様に思えます。でも顧客管理は非常に重要です。絶対にやらなければなりません。そこでコンピューター(パソコン)の登場となる訳です。コンピューター(パソコン)導入による経営については、既に皆様よくご存知だと思いますが、「何がどうなるのか」「どういったメリットがあるのか」が今一つわからないため、二の足を踏んでいる方も多いことでしょう。

[check]しかし、コンピューター(パソコン)は・・・
販売面ではもちろんのこと、“経営”という企業戦力、店の体質改善1強化の面からも新時代の担い手となっていくものです。そこで6月号より短期集中連載として、実際にコンピューターによる「電気店総合管理システム」を導入して成功したヤスダ電気さんをルポし、「コンピューターによってこう変わった」と読者の皆様にお伝えしたいと思います

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導入前の訪問活動

午前中の時間は出来るだけ巡回サービスに充てるため、修理や納品は努めて午後に回すようにしていますが(これは導入前も導入後も同じです)朝、「さて今日はどこを訪問しようかなぁ」と考えます。顧客台帳はありますが、この中から今日誕生日の人や、定期点検に該当する人を探す等ということは、何度か試みましたが、今はすっかりあきらめています。 従って、訪問する顧客ではなく、訪問する地区を決めるのです。
ノートを見ると、ここのところしばらくA地区を回っていません。今日の巡回サービスは、A地区に決定です。

 さて、1軒目
「こんにちは、ヤスダ電気です。」 が、あいにく留守のようです。
そして二軒目。
「こんにちは、ヤスダ電気ですがー。ア、奥さんいつもお世話になります。今日は無料巡回サービスに伺いましたが、何かご用はございませんか」
「そうだわねえー、特に無かったわネェー」
「そうですか、またなにか有りましたらよろしくお願いします」
「はいはいご苦労様」
三軒目
「こんにちは、ヤスダ電気ですがー」
「あら、今でかけるところなのよ、おじさんの四十九日で…」
「それはどうも、失礼しました。また改めて伺います」
そして四軒目
「こんにちは、ヤスダ電気です。今日は無料巡回サービスで回っておりますが…」
「あ、そう、巡回サービス」
「あのう、何か調子の悪いものありませんか」
「今、ちょっと取り込んでるから!」
「どうも、ではまたよろしく」

大体、こんな感じが多かったように思います。勿論、中には「ちょうどよいところにきてくれた、チョットあがってテレビの調子を見ていって」という場合もあるのですが…。三軒目と4軒目の場合は少々深刻で、その家のことをなんにも知らずに訪問する事のおそろしさを良く示しています。四十九日はともかく、新入学も知らないのでは困ります。競合する他店から既に「オメデトウ」の挨拶が届いていたとしたら、完敗です。
 少々疲れて帰社した彼は、ノートに「A地区巡回」とだけ書きこみます。各顧客台帳に対する記入はありません。

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導入後の訪問活動

朝、やはりどこに行くかを決めるのですが、今度は地区ではなく、どの顧客かを決めます。
まず、今日誕生日の人、そして定期点検の該当客(保証期限切れ、見込客(見込度)等から6軒程度選び、必要に応じて訪問カードを打ち出します。 まず、前もって電話します。
「もしもし、あ、Aさんですか。ヤスダ電気の佐藤ですが…昨年お買上戴いたテレビがちょうど今月で丸一年になります。保証期間が終わる前に無料点検をしておきたいと思いますが、今日、ご都合いかがでしょうか。午前中がうれしいんですが…はい、ありがとうございます。は、電池を二個。かしこまりました、では後程」
という具合に六軒のお客に電話、そのうちCさんは、都合が悪く明日伺うことになりました。
さて、訪問先がこれで決まりました。各顧客の情報を「電気店総合管理システム」で確認します。例えば、Aさんの場合…先月来店、Kさんが応対していてビデオが見込5になっています。カタログとキャンペーンのチラシ等を用意します。また、家族の状況が把握されていないので、今日はその情報を貰ってこようと思います。訪問カードの空欄にしるしをつけます。Bさん、Dさん、Eさん、Fさんにも同じようにしっかりと準備します。
さて、各顧客に対して十分な準備ができました。いよいよ、出発です!一軒目。
「こんにちは、ヤスダ電気ですが」
「いらっしゃい。さあどうぞ」(中略)
「終わりました。中に鉛筆が入っていましたが特に異常はございません。ご安心下さい」
「あらそう、チビがヤンチャだからねえ、よかったわ。電池持ってきてくれたかしら」
「ハイ。ありがとうございます。200円です、…ところで、ご家族のお名前と誕生日を教えて下さいませんか、このエンピツの方は、…マサシ君でしたっけ…」(中略)
「ありがとうございました。なにか電気製品でお困りの事はございませんか」
「実は冷蔵庫のなかに水がたれてくるんだけど、今は台所がいっぱいだからまたこの次でいいわ。それに、お父さんがいいって言えば、大きいのに買いかえたいと思っているし…」
「そうですか、じゃご都合の良いとき電話して下さい…。その後ビデオの話は、どうなっておられますか」
「それそれ、お父さんが欲しくてしょうがないみたいよ。私は冷蔵庫の方を先にしてもらいたいけどネ。夜、来てみれば」(後再)

こんな感じで的確で中身の濃い、歓迎される訪問が、楽しくできます。佐藤君は、Bさん、Fさん、Dさん、Eさんに対しても充実した訪問を終え、意気揚々と帰社。昼食後、お茶を飲みながら、パソコンに向い、Aさん、定期点検、冷蔵庫見込、四家族一長男…と、午前中の訪問の記録を楽々と行ないます。この記録がまた後日、大きな効果をもたらしてくれることでしょう。

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導入前の店頭接客

「いらっしゃいませ」
「やぁ、いつもどうも。先日の修理代支払にきました。いくらですか」
顔見知りなのですが名前がどうしても思い出せません。
「失礼ですが、どちら様でしたでしょうか」
「えっ、…山田ですが」
「少々、おまち下さい…。すみません、まだ伝票が回ってないようで、いつもは当店の誰がおじゃましているでしょうか」
「A君だけど」
「では、Aが戻り次第伺わせますので」
「そうですか。せっかく持ってきたんですがねぇ…これは新型のビデオですか」
「はいそうです。ワイヤレスリモコンがついて大変便利になっています。どうぞ、触ってみて下さい。価格もこの機能で○○円と、随分お求めやすくなったと思います。お買いになるならやはりリモコン付きが宜しいかと思いますが」
「ビデオは去年、おたくから買ったんですよ。ムリに勧められて…」
「……」
「じゃあ、A君によく言っといてヨ」

情報が整理されていないために何も分からず応対した店員のバツの悪さが手に取るようにわかります。が、それ以上に山田さんの不信感、不愉快感は大きいものです。きっと山田さんはA君が家に来たら、皮肉の一つや二つを言い、これからの購入をやめることになるかも。

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導入後の店頭接客

「いらっしゃいませ」
「やあ、いつもどうも。先日の修理代払いにきました。いくらですか」
(よく来るお客さんですが、どうしても名前が思い出せません)
「恐れ入ります。電話番号を教えて頂けますか」
「47−2525ですが?」
「少々お待ち下さい」(ここで、K子さんはキーボードに47−2525と打ちます。画面には即座に、山田さんのデータが表示されます。開店以来のお得意さんでM町の山田さんでした。この人の名前を忘れては大変です。修理代金をみて…、担当は佐藤君、昨日の修理訪問でビデオカメラが見込になっています。
「お待たせしました。山田さん。いつも佐藤がおじゃましまして…。昨日の修理代、九千円になっております…。有難うございます」
「これは、新型のビデオですか?」
「はい、少し薄型になりました。昨年お買上戴いたビデオは、その後調子いかがですが」
「ええ、おかげさまで…佐藤君がよく見てくれているから」
「これが、今話題の一体型のビデオカメラですが、どうぞ、お試し下さい」
「なるほど、これがそうですか」(中略)
「実は、来週娘の踊りの発表会があるんですよ。品物はすぐ手に入りますか」
「はい、いつでも大丈夫です」
「じゃあ、明日のお昼すぎに持ってきてください。少し説明してもらいたいからそのつもりでくるように…。支払は例のカードを使いますから」
「はい、ありがとうございました」

という具合で、大変大きな差がついてしまいました。

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導入前の電話応対

(ピロピロピロ 電話の音)
「はい、ヤスダ電気です」
「田中ですが、テレビの画面が横一本になっちゃったよ」
「テレビの型番は、わかりますか」
「カタバン、いやぼくはそういうのが苦手でね」
「じゃ、とりあえず伺わせます。いつもは誰がおじゃましていますでしょうか」
「吉田君だよ」
(吉田君帰社)
「吉田さん、田中さんから電話で、テレビの修理が入ってますよ」
「何処の田中さん」
「きかなかったわ、親しそうだったから」
「多分、Y町の田中さんだろう。型番も不明か、台帳に載っているかな、…やっぱりないや。じゃ行ってきまーす」

その後吉田君は、違う田中さんを二軒回り、部品を一度取りに戻ったりして、夕方やっと修理だけを終えました。

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導入後の電話応対

(ピロピロピロ 電話の音)
「はい、ヤスダ電気です」
「田中ですが、テレビの画面が横一本になっちゃったよ」
キーボードからすかさずタナカと打ち込む。画面にはY町、タナカアツシ…と表示される。
「失礼ですが、田中さんはY町でしたでしょうか」
「いいえ、M町ですよ」
リターンキーを押す。画面はM町、タナカヒロシ…、担当ヨシダ…と変わる。
「失礼しました○年にお買上いただいた東芝の赤い20インチのテレビでしょうか」
「そうそうーよくわかるね、頼もしいネ。何時でもいいけど今日中にお願いします」
「はい、ありがとうございます。後程、吉田に伺わせます」
(吉田君帰社)
吉田君はK子さんから、M町の田中さんの訪問カードを受け取ります。まず然るべき部品を用意、カードを見ると、先月定期点検の時、ミニコンポが見込になっています。今キャンペーン中のミニコンポのチラシ、カタログも用意します。また、洗濯機や掃除機のデータが抜けているので、きいてこようと思います。

 その後吉田君は、十五分程で修理を終え、商品データも調べさせていただき(掃除機はもう八年たっていました)コンポの商談も進め、土曜の夕方来店して現物を確認してもらうことになりました。

という具合です。どうですか?「そんなにウマくいくもんか」という読者もいるでしょう。
でも、実際、ご自分のお店の事を考えてみて下さい。
従業員全員に各顧客の情報が行き渡り、いつ、誰が来店しても、また、従業員がある顧客宅に行っても、「情報は行き渡っている。お客さまに迷惑はかけない。心配ない!」と自信を持って言い切ることができるでしょうか?
さて、来月号はヤスダ電気さんが実際に導入しているシステムを例にとりながら、見込み客の発見、それをどう活用していくか等の事例を紹介したいと思います。

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新入社員の辞めていく後姿にパソコン経営を考える〜編集部コメント

導入前と導入後の変身ぶりを見ていただきました。特に導入前の接客ケースなどは苦笑いされながら読まれた方も多いのではないでしょうか。
よく言われるように「パソコンは自分の分身」なのです。自分の持つデータをインプットすればするほどパソコンは自分自身に近いものとなり、ツーといえばカーと応え、また片腕として働いてくれるものなのです。もちろんそれには技術は必要ですが、激動、混迷といわれるこれからの家電店経営を考えた場合、パソコンは強力な戦力武器になっていくのです。やはり、今後の経営本質の改善、強化という課題に関しては、パソコンという武器を真剣に考えていく必要はあるでしょう。
また、販売面から見てもパソコンを知ることによってパソコン拡充が可能となり、実績も新分野でオンされていくことになるのです。
「パソコンは難しい、ややこしい」「パソコン経営よりこれまでのお客さんとの付き合いの方が確か」
「データはすべて自分の頭の中にある」とおっしゃる方、もう一度、自分の店を、そして競合店のことを考えてみましょう。繰り返していいますが、パソコンというのはまったく新しい代物なのです。これを先取りし、活用することは、すなわち、他より一歩先んずることなのです。そこに新しい可能性も生まれてくるのです。
食わず嫌いにならず、一度手にとって食べてみましょう。清涼飲料水の宣伝ではないが
「初めての味」なのです。これまで経験したことのない味があるのです。その味をおいしく感じるのも、マズイと感じるのも、あなたの舌(経営方針であり、経営感覚)次第だと思います。
今月号では見込み客の発見、そして何故、ヤスダ電気さんがパソコン経営を導入したかを見てみたいと思います。  ところで、取材にご協力いただいたヤスダ電気さんは、コンピュータハウス「バロン」と共同開発した「電気店総合管理システム」というシステムを導入しています。文中BA−1という名称で登場しますが、ここではその詳細なシステムについては省略いたしますので、詳しくお知りになりたい方は「バロン」までお問い合わせ願います。

見込み商品の把握方法について
従来のシステムでは、耐用年数や、生年月日、部屋の数、等から見込みを拾っていました。しかし、多くの見込みは次のようにして、訪問活動や、来店客との応対から発見されます。

 

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事例1〜顧客宅で、テレビを修理しながら、

A君「奥さん、このトランジスターが不良でした。もうじき直りますので…」
客S「そう、大したこと無くてよかったわ。もう買い換えろって言われるんじゃないかって心配してたのよ。息子がどうしてもステレオを買いたいって言ってるから、テレビまでじゃあ大変よ。このテレビ何年くらいたったかしら…」
A君「○年4月のお買上ですから、丸5年ですね、まだまだしっかりしてますよー。」
客S「あら、そう。お父さんは、もう買い換えたいようなことを言うのよ。音声多重トカナントカ。リモコンがどうのとかネ。」
A君「あ、そうですか。…ところで、もう1台のテレビは、どんなのでしたっけ。」
客S「あらア、うちは、これ1台ですよ。…言いたい事は分かってますよ。でも、当分ダメダメ。」

 帰社後、A君は画面に、Sさんのデータを呼び出し、○年5月○日、修理訪問、見込み商品ステレオ見込度5、見込み商品テレビ見込度4、と記入。
数日後、旦那さんと息子さんの居る頃を見計らって訪問、めでたくステレオを成約、テレビもクレジットの終わる○月には買っていただけるとの事でした。

 

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事例2〜Dさん宅へ納品に行って、

A君 「冷蔵庫、据えつけ終わりました。」
Dさん 「ご苦労様」
A君 「Dさん、台所が急に明るくなりましたね。やっぱり新しいのはいいですね。…こうなると、そこに見えている洗濯機が目立ちますネー。」
Dさん「そうねえー、ちいさいしねぇー、最近はシーツが楽に洗える大きくていいのが出てるんでしょう。…でもまだ動くから。」
A君 「洗濯は1日に何回なさいますか。」
Dさん 「多い日は、4回やるのよー、普通でも2回はやるわね。」
A君 「それは大変ですね。梅雨時は、干すのも大変でしょうね」
Dさん 「そうなのよ、上の子なんか野球部でしょ、ユニホームが間にあわなくて、この間も…。」
A君 「それじゃぁ、大型の洗濯機と乾燥機をここのスペースに置きたいですね。色はやっぱり冷蔵庫と同じ緑がよろしいでしょうか…。」
Dさん 「そうね…私を攻めてもダメ、お父さんが承知しないわよ。この間から急にビデオが欲しいなんて言ってるし、電子レンジだって“そんな物、女房がなまけ者になるだけだ”って大反対して、我慢してるんだから…Aさん、うちのお父さんを説得してやってよ。そうだ、貴方が説得して電子レンジがOKになったら、ビデオも一緒に買うわ。」
A君 「…頑張ってみます。…」

 

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例3〜店頭で

A君「いらっしゃいませ、ア、Dさんいつもお世話になります」
Dさん 「…この間の頼んだカミソリの替刃きてますか」
A君 「はい、少々お待ちください。(替刃を渡して…)その後、お変わりありませんか」
Dさん 「マアネ、…実は、娘が嫁に行く事になっちゃってね。」
A君 「エエッ、今年、成人式をやったばかりの、あの娘さんですか」
Dさん 「そうなんだよ、早すぎるとは思うんだが、本人が行きたいってんだからしょうがないよ。…来月だから、冷蔵庫・洗濯機、そうだビデオ撮りもお願いしたいんだ」
A君「それはどうも、おめでとうございます。」

という具合に、ほとんどの見込みが、日常の活動の中から発見されます。
あそこの家のテレビはまだ新しいから、当分買わないだろうとか、あの家は部屋数が多いし家族も多いからもう一台テレビを買うだろう、とか、あの人は○歳だからマッサージ機が必要だろうとかいう予想はほとんどあてになりません。それは見込ではなく単なる、淡ーい期待に過ぎません。
高校入学で、ステレオを買ってもらうというパターンも、最近はメッキリ減りましたし、新しい商品、パソコン、パーソナル無線等は、耐用年数、部屋の数、家族数、生年月日等のデータでは、予測できないと思われます。
従って、訪問活動や、店頭接客の記録が、非常に大事だということになります。
それらの活動によって得られたデータを、いかに能率良く、簡単に記録し、タイムリーに検索、分析集計して後のセールスや、訪問活動に活かすかが、大事なポイントです。
これらの活動によって得られた貴重なデータは、各営業マンの負担にならぬよう、簡単で能率良く入力できなければなりません。ヤスダ電気さんは、その訪問記録を簡単にインプットできるBA-1(HOKU2)を開発、導入することによってそれを解決したのです。

 

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☆BA−1(HOKUHOKU)誕生と従業員育成について

A君の入社

四年前、ある新入社員の面談の時の様子です。
25歳、男子、独身、今までは薬局に勤務、アマチュア無線が好きで、電気製品にも詳しく、色々な人に会える事が好き、そしてなかなかハンサム…という好青年です。

社長 「電気店の仕事というのは具体的にどんなものか、ご存知ですか」
A君 「良くは分かりません。今日はそのことも伺いたいと思ってやってきました」
社長 「…こんにちは訪問、巡回サービス、等と呼んでいますが、お客さんの家をコツコツ回るんですね。えーっと、こんな具合です。
こんにちは、ヤスダ電気ですが、今日は無料巡回サービスに伺いました。なにか電気製品で調子の悪いものはありませんか。そうですか、テレビの映り具合は如何ですか、冷蔵庫の冷えぐあい、掃除機の吸い込み…大丈夫ですか。じゃ、また何かありましたらよろしくお願いいたします。それから…これは新しい総合カタログです、ご覧ください。。。とまあ、だいたいこんな感じの訪問活動が基本になるんですが…」
A君 「全く知らない家を回るんでしょうか」
社長 「いいえ、何かしら当店と取引のある所だけです。この時必要なのは、ある程度の修理技術ですが、大丈夫ですか」
A君 「ある程度はできますし、好きですから勉強していきたいと思います」
社長 「そうですか、いやこれさえ出来ればいいんですよ。これが全ての基礎になりますから。こうして回ってさえいれば、お客さんからの評判は良くなるし必ず売上は伸びていきます。アンテナ工事やエアコンの据え付け工事は何度か一緒にやれば、すぐに覚えます。とにかく、「こんにちは、安田電気ですが、今日は無料巡回サービスに伺いました。なにか電気製品で調子び悪いものはありませんか…」これだけですよ。
この巡回サービスが、出来そうだ、おもしろそうだ、と思えるなら一緒に仕事をしましょう」
A君 「そうですか。じゃ是非よろしくお願いします。」

 

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A君の退社

という具合に入社したA君は非常に真面目でコツコツと良く訪問活動を続けていました。月商も四ヵ月後には100万円をこし、順調のように見えました。
私も、懸命に指導し二人の息もピッタリかのようにみえたのですが。
六ヶ月目になって何となく元気がないので、「どうした?」と聞いてみると、なんと、この彼が「ぼくにはもう巡回サービスが出来ない」と言うのです。巡回サービスが出来そうだ、面白そうだと言って入社してきた彼が、どうしてそうなったのか!?
それは、「マイナス・フィードバックの訪問活動」だったからです。
そして、そのころ、私もこういったやりかたの訪問活動に疑問を感じてはいたのです。
まず、留守の家が多い、そして、あまり歓迎してくれる家が無い。
「ああ、ご苦労さん、今日は特に無かったね」、「用があるときは電話するから」、「今、お客さんだから…」、「買う時はお宅から買うから、そうしょっちゅう来なくてもいいわよ」、「電話でいいわよ、こなくても」、そして特に若い人は「ええっ、巡回サービス。そんなに壊れるもんじゃないでしょう」、ある若い女性の場合はドアも開けずに怯えた声で「何かあったら電話しますから」
結局、「こんにちは、何か御用はありませんか」式の画一的訪問は、もう効果がないのです。特に30代以降の若い世代には、ほとんど通用しません。
A君は、このことですっかり疲れ果ててしまったようでした。しばらくして、退職していく彼のうしろ姿を、私は寂しく、力無く、黙って見送るだけでした。もっと効率の良い、楽しい訪問はデキナイノカ!

 

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機は熟した

顧客に歓迎される訪問をするためにはどうしたらいいか。

歓迎されるためには、訪問する顧客のことを十分に知り、適切な準備をしていく。

 適切な準備をする為には、顧客情報をしっかり把握し、それをこまめに検索集計する。

 顧客情報をしっかり把握し、それをこまめに検索集計する為には、手作業では無理だ。

 パソコンがやってくれるかも知れない―――

―――思えば、このシステムの開発は、この時から始まったのかも知れません。


日常の営業活動の流れ

従来の方法、マイナスのフィードバック

入力(記入)作業が大変。

どうせ検索や分析、集計が出来ないと思うので

途中で入力(記入)を止めてしまう。

十分なデータが無いので、的確な訪問ができない。

的確な訪問をしないので、十分なデータが収集できない。

だんだん、訪問活動が嫌になる。

BA-1(HOKUHOKU)使用、プラスのフィードバック

入力が簡単

分析結果が楽しみで、入力作業時も張合いがある。

顧客を十分に知って訪問するので効果的な訪問が出来る。

効果的な訪問をするので、情報もどんどん集まってくる。

どんどん訪問活動が面白くなってくる。

マイナス・プラスのフィードバック

 

マイナス・プラスのフィードバック

マイナス・プラスのフィードバック

こうしてヤスダ電気さんはパソコン経営−BA-1(HOKUHOKU)の開発に取り組んだ訳です。辞めていく従業員の後姿を見て、安田さんは悩んだことでしょう。「もっと効率の良い、楽しい訪問はデキナイノカー!」。安田さんの叫びが聞こえてくるようです。今回のエピソードを紹介するまでもなく、皆さん同じようなことで悩んでいることでしょう。そこにパソコン経営の必要性も生まれてくる訳です。
さて、来月号ではヤスダ電気さんの現在の姿をちょっとのぞいてみたいと思います。

 

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お客様は気まぐれ、しかしパソコンは正直者〜編集部コメント

ご紹介した「喰わずギライの人のためのな〜るほど講座」、いかがでしたでしょうか。
この講座に登場していただいたヤスダ電気さんは、それまでの経営の在り方、従業員育成に悩み、行きづまり、パソコン経営に踏み切ったわけです。特に悩んだのは従業員育成のようでした。先月号で紹介したように、
「従業員のやめていく後姿を見て、そのくやしさに涙ぐんだ」のです。ヤル気のある人材を活かせない顧客台帳、情報を前にドウニカナラナイノカ!と叫ぶ安田さんの姿が思いうかぶようです。情報を集めれば集めるほど、情報が入り乱れ、まとまりのないものになっていくジレンマに陥ったことでしょう。
「地域店にとって、従業員を育てるということは、訪問の仕方を教えることですね」と安田さんは言っています。訪問活動を楽しく、活発にし、明るい状況の中でノビノビと仕事に打ち込む―。その手段がパソコン導入でした。
ディスプレイにあらわれる顧客の情報は誰が見ても一目瞭然。しかもキチンと整理されているので、迷うことはありません。よく「パソコンを使いこなすっていうことは、自分自身をもう1人作り出すことですよ」という言葉をききます。そういった意味では店の経営にパソコンを導入することは、従業員を含めてその頭数分を戦力化するのに等しいことになるでしょう(しかも酒もタバコもやらず命令どおりに働く超優秀な人材を)。
この講座も今回で終了します。そこで今回は最近の安田電気さんの様子を日記風にのぞいてみたいとおもいます。

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○月×日 顔見知りのお客様が来店する

社員A「いらっしゃいませ」
顧客S「こんにちは。一昨日、もってきてもらったトースターの代金を払っていくわ。いくらだったかしら」
社員A(さて、顔は良く知っているのですが名前が思いだせません。)
「いつも有難うございます。奥さん、電話番号を教えてくれませんか」
顧客S「47−2954だけど―?」
(Sさんは少し不思議がりますが、気分を害したりはしません。A君はキーボードから電話番号を入力、直ちにSさんの全データがCRTに表示されます。)
社員A「佐藤さん、九千円ちょうどになっております。――有難うございます」。
この間、おじゃました時、息子さんの熱があるとか言っておられましたが、その後いかがですか?」
顧客S「ええ、たいしたことなくってね――」
社員A「悪い風邪がはやっている様ですからお気をつけ下さい」
顧客S「ありがとう。でも息子より洗濯機の方が調子悪くてね。この間も大きな音がして――寿命かしら」
社員A「修理に伺いましょうか」
顧客S「ええー、でも動かなくなったら新しいのにしようと思っているのよ。最近はタオルケットも洗える大きくていいのがでてるでしょ」
社員A「それでしたら只今当店では、洗濯機下取りセールを実施中ですが――。それに今やっていただいているテレビのクレジットが来月終了ですから」
顧客S「そうなんだけどね、おとうさんはビデオが先だ。洗濯機はまだ動くじゃないかって言うのよ」
社員A「そうですか。一度おじゃまして旦那さんともお話したいと思いますが、今晩ご都合いかがでしょうか」
顧客S「そうねぇー今晩は遅くなるって言ってたから―。近いうちに私から電話します」
社員A「有難うございます。宜しくお願いします」
(顧客が帰った後、佐藤さん来店、ビデオ、洗濯機見込、見込店5等記録。数日後、A君はビデオと洗濯機を佐藤さん宅へお届ける)

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□月△日 電球1個の配達依頼あり

(ピロピロ ピロピロ 電話の音)
社員A「はい、ヤスダ電気です」
顧客S「富士町の田中だけど、茶の間のケイ光燈が切れちゃってね、困ってるんだけど持ってきてくれないかな」
社員A「はい、いつもありがとうございます。少々お待ちください」
(他のセールスマンはもう皆退社、A君にとってこのお客さんは始めてです。ちょっと横柄な感じがしてムカッとしながらも、キーボードに向かってタナカ と打ちます。ここで CRTに田中さんの情報が 表示されます。顧客ランクは5、テレビの見込度が5になっています。B君担当の上得意客です、電球一個でも持っていかなければなりません。)
はい10分程度で伺えると思います。ついでと言ってはなんですが、新型のテレビの話や、お買い得なテレビの話、を聞いて戴きたいのですが――」
顧客S「いいですよ。そうだ、ビデオのカタログも一緒にもってきて」
社員A「はい、では後ほど――」
(B君の打ち込んだデータがなければ、大事な上得意客を逃すところ。アブナイ、アブナイ…)

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△月○日 担当者が風邪で欠勤

(ピロピロ ピロピロ 電話の音)
社員A「はい、ヤスダ電気です」
顧客S「田代ですが、何時も来てくれるB君居ますか」
社員A「はい、いつもありがとうございます。富士見町の田代様でしょうか」
(ここで CRTに 田代さんの情報が 表示される。)
顧客S「そうです。前から話してたんだけどテレビを新しくすることになってね、丁度子供達も揃っているので B君に来てもらおうと思ったんですが―」
社員A「そうですか。田代さんの事はよくBから聞いております。あいにくBは風邪で休んでおりますが、私でよければ直ぐお伺いしますが――」
顧客S「そうですか。でも場所が分かりますか?」
社員A「はい、Bに良く聞いておりますので」
顧客S「ほほー、そうですか、じゃあお願いしましょうか」
(地区コードと地図コードですぐに場所は分かった。ビデオも見込に上がっているのでそのカタログ等も用意。顧客ランク、家族状況、クレジット支払状況、お買上状況等に目をとうして、出発。勿論、成約。B君も喜ぶことだろう)

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□月○日 クレジット終了月の問い合わせ

(ピロピロ ピロピロ 電話の音)
社員A「はい、ヤスダ電気です」
顧客S「山田ですが、うちのテレビのクレジットいつ終わるか分かりますか」
社員A「はい、いつもありがとうございます。山田さん電話番号をおしえて下さい。
47―1234、少々お待ち下さい」 (ここで A君は、1234と打ち、CRTに 山田さんの情報が表示される。ビデオが見込度5になっています。)
はい――2回で終了ですね。引続きまた宜しくお願いします。この次はビデオですね。」
顧客S「よく分かるね。後2回ならもう買っちゃおうかな。支払はいつからになりますか。」
社員A「はい、ちょうどテレビの終わる翌月からです。」
顧客S「じゃ、今からお店にいきます。」
社員A「有難うございます。お待ちしています。」
(お客様からの問い合わせも一発でOK。待たせないので評判も上々)

どうやらヤスダ電気さんの商売も繁盛の様子。従業員の皆さんもいつ、だれが来ても自信満々、十年来の知り合いのように接することができています。何かのコマーシャルではありませんが「早い、便利、正確」でお客さんからの評判も上々のようです。
パソコン導入によって一本化、合理化、強化された経営体質は多方面にわたって、その威力を発揮している、といっていいでしょう。
激動の時代を迎えた、といわれる80年代の家電店界。経営体質の改善、強化が一層の声高で叫ばれています。さらに新技術商品の出現は消費者の生活を変えるとともに、家電店の商売をも一変させようとしています。
新時代には新時代なりの姿を考えるべきです。ソロバンから電卓、ガリ版刷りからコピー機へと移ったように、今回は自分自身の頭をも切り替えなければ、ついていけなくなるような時代を迎えています。
喰わずギライは駄目です。 今回のこの連載では少々極端だったかもしれませんが、パソコン導入によるメリットをおもしろく紹介してみました。しかし、すでにこのように積極的にパソコン導入による経営に取り組み、着々と地歩を固めている店もある、ということは肝に銘ずべきでしょう。(終わり)・・・・電波社編集部

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